顎裂と骨移植について
口唇・口蓋裂はそれぞれ生後約3ケ月・1歳6カ月頃に形成手術がなされますが、歯の生えている歯茎の裂は残っています。この部分をがく裂と呼びます。
がく裂の部分では歯ぐきから鼻の付け根にかけて骨がないため歯がうまく生えません。この骨のない部分に骨を移植します。現在では自分の腰骨(腸骨)を使用することが一般的です。
この手術を顎裂形成や骨移植とよびます。この手術に先立ち、歯並びが良くない場合は矯正治療を行います。また、手術の時期は顎裂に隣在する歯が萌出する少し前に行います。
手術の直前に、術後の傷の保護と歯列の安定を目的に上顎歯列に”シーネ”を装着します。